自信を持って行動できるこどもに育ってほしくて、私がこどもへの接し方・声掛けで意識していることです。
なるべく聞き返さない
まだまだ発音が不明瞭な幼児期。聞き取れないと思わず聞き返したくなってしまいますが、ぐっと我慢します。
我が家の息子は言葉の成長がゆっくりで、3歳になった今でもたどたどしいしゃべり方です。
なおかつ、自信がもてる単語以外は話せない慎重派。
勇気を出して口にした初めての単語を親が聞き取れないと、自信を無くしてしばらくその単語は口にしてくれなくなるのです。だから、何としてでも聞き返せないのです。
でも、どうしても何の言葉かわからなかったときには、二つの作戦を実行します。
一つは【話を合わせて情報を引き出す作戦】、もう一つは【聞こえなかったのを周りの環境のせいにしちゃう作戦】です。
話を合わせて情報を引き出す作戦
聞こえたふりをして、周りの状況とこどもの視線と今まで話していた内容からそれっぽい返事をまずはします。「うん、そうだね」とか「あの車動いてないね」とか。
話の流れがあっていると、こどもはまた話を続けてくれますし、とんちんかんな返事だと「ちがうよ~」と言ってまた説明してくれるので、その話の中からヒントを探りながら言葉を見つけます。
聞こえなかったのを周りの環境のせいにしちゃう作戦
聞こえたふり作戦も難しいときは、周りのせいにして聞き返します。
例えば、「車の音で/赤ちゃんの声で/テレビの音で/聞こえなかった。もう一度言ってくれるかな?」と。あくまでもあなたの発音のせいではないのよ、という体です。
この作戦は一つの単語に対し、1~2回しか使えないので、聞き返した後は全神経を集中して聞きます。
決めつけない、こどもの意思を尊重する
女の子だから、男の子だから、という決めつけは一切しません。息子がプリンセスの中敷きを欲しがっても、キラキラしていて素敵だねと言って買うだけです。
「いわゆる男の子向け、女の子向け」という意味で使いたいときも、「かっこいい系/かわいい系/キラキラ系」などと言い換えています。
また、こどもが着たい服がどんなに変でも、否定せず着させます。
しかしなんでも好きなようにさせるのではなく、一定のルールは必要です。
昼にパジャマを着ると言ったり、夏に長袖を着るといったときには、理由を説明して納得して諦めてもらいます。
こどものやる気を大事にする
こどもの「やりたい」宣言を実行するために、周りの環境を整えています。
包丁でお料理したい、はさみで切りたい、ドライバーを使いたいという道具を使いたい要求には、こども用の道具をそろえたり、こども用がないものは小さめの持ちやすいものを探して準備します。
洗濯機を使いたい、お皿洗いしたい、という要求には付き添ってあげて、ボタンの押し方や洗剤の使い方を教えてあげます。
お皿洗いはびしょびしょになりますが、下に大量のタオルを敷いて、好きにさせています。
こどもがやりたいと言ってくれた時はお手伝いを教えるチャンスだと思っています。
やらせる前に危ないことの説明と、してはいけないことのお約束をして、やり方を教えたらあとは口と手を出さずに見守ります。
周りが汚れることもありますが、危ないとき以外は極力見守ることだけに徹します。
包丁などの扱いが危なくて手を出す時も、あくまで「私にもお手伝いさせてね。メインはこどもよ。」のスタンスで行きます。
正直教えたり汚れ物の片付けたりが増えてめんどうだと思うこともありますが、将来有望な助っ人になってくれると信じで、辛抱強く付き合っています。
忙しくても返事だけは必ずする
忙しいときに話しかけられるとそれだけでてんぱってしまいますが、返事だけはするようにしています。返事をしないと、無視されていると思ってしまうからです。
大人なら返事がなくても、聞こえてはいるだろうから後で暇になったら来てくれるかな、と思えるかもしれないですが、こどもにとっては返事がない=無視されている、と思ってしまいます。なので、どんなにてんぱっていても、「今はお話できないよ。ごめんね。」と伝えるようにしています。
ただし、質問の時だけはどんなに忙しくてもすぐに対応します。質問に対する回答は、疑問を持った時にしないと興味を持ってくれないからです。
嘘を言わない
大人にとってはちょっとしたからかいのつもりでも、こどもにとっては裏切られた気持ちでいっぱいになってしまうので、うそは言いません。
冗談も嘘と同じです。その場ですぐ種明かしまであってなおかつ楽しい内容の冗談ならいいですが、何日もそうだと信じたままある日突然真実を知るというのは冗談ではなく、嘘です。
まわりの大人が「本当に信じてたのかよ~冗談だよ~」と言っても、嘘は嘘です。
脅さない
おばけや鬼が来るからいい子にしよう、という脅しは使いません。私はこどもたちに「こわいから行動する子」ではなく「理由をもって行動する子」になってほしいからです。
夜寝てくれない、暗くなるのに外で遊びたがる…こんなとき脅せば一発で解決して楽なのは知っています。それでも、根気強く理由を説明します。「
夜寝ないと、明日の元気がなくなってたくさん遊べなくなるから寝よう」「暗くなると見えないからけがをするかもしれないし、暗くなると怖い人が出てくるかもしれないからおうちに入ろう」と伝え続けます。
最初は大変ですが、そのうち理解してくれ自分から「暗くなったからおうち入る」と言い出したり、「あとここまでしてから寝るのでもいい?」と考えを伝えてくれるようになります。
きちんと叱って、しっかりほめる
だめなことはだめ、いいことはいい、と線引きをはっきりします。
こどもにダメだと言っていることは、親がやった時にもだめだと言います。
もしうっかりダメなことをしてしまったら、こどもに「間違えたことしちゃった。だめなのにね。ごめん」と伝えます。
いいことも率先して親が行います。
そしてこどもが真似をしていいことをしてくれた時には、その場でしっかりほめます。
夜寝る前にももう一度ほめます。
なので自分ができないことは、こどもにも無理強いしません。
私もだらだらしたいときがあるので、こどもにもだらだらするなとは言わないですし、私も苦手な食べ物はあるのでそれも無理強いしません。
ただ、だらだらすることも苦手なものを残すこともこどもにとっては良くないと思うので、自分のできる範囲内で一緒に約束をしています。
例えば、だらだらするのは何分まで、やることが終わってからだらだらする、苦手なものも一口は頑張ってみる、大きくなったらもう一度一口食べてみる、といったことです。

妹・弟にも同じように接する
たとえば0歳児の妹・弟が兄・姉を叩いた時でも、注意をします。
もちろん0歳児のあかちゃんに悪意がないことも、なんならブンブン振っていた手がたまたまあったただけだということもわかっています。
それでも、普段兄・姉に人を叩いてはいけないと注意している手前、妹・弟にも注意をします。
でもこれは、兄・姉が理不尽さを感じないようにするためのものなので、兄・姉から叩かれた申告がなければ注意しません。
それに注意するといっても、一瞬真顔を作って「はたいたら痛い。いけません。」と言うだけです。
これだけでも兄・姉は納得をしてくれますし、妹・弟に何かされたときも手を出さずに親に報告してくれるようになります。
一人の人間として接する
こどもといっても、こどもはこどもなりに自分の知っている範囲で一生懸命考えて行動しています。
なので、一人の人間としてこどもの考えを聞くこと、こどもの考えを否定しないこと、親の考えを伝えることを大事にしています。
そして、親が間違ったときには子供相手でも素直に真摯に謝ります。
大好きだよと伝える
なんでもないときに大好きだよと伝えます。ご飯を食べているときでも、遊んでいるときでも、寝るときでも、いつでもいいのです。ポイントは、「大好き」という言葉の前に条件を付けないことです。
「お手伝いしてくれる○○君、だいすき」、「かわいい○○ちゃん大好き」とは言いません。
ただただ、大好きとだけ伝えます。できればぎゅっと抱きしめてあげます。
親も人の子、むりは禁物です
ここまで自分が気を付けていることを書いてきましたが、いつもできているわけではありません。
あくまで気を付けていることであり、心掛けていることであり、目標です。
イライラしていてこどものやりたい気持ちに寄り添えないこともありましたし、こどもの意見を否定してしまったこともあります。
イライラしてしまったときにはまずは自分のことを大切にしてください。決して責めないでくださいね。
イライラしてしまった自分に自己嫌悪してしまうかもしれませんが、裏を返せば、イライラしてしまうほど心に余裕がなくなるまでこどもにしっかりと向き合ってきているということです。
自分をほめてあげてください。
イライラしているからと言ってもこどもに八つ当たりはしたらいけないので、こどもの安全を確保したうえで、少しの間こどもと距離を置きましょう。
落ち着いてから、自分の間違いを素直に謝って、こどもの悲しい気持ちに寄り添って、向き合ってあげられれば満点です。
それすら難しいときは、何も言わずぎゅっと抱きしめてそのまま一緒に休んでしまいましょう。
部屋が汚くても死なないです。