STEAM教育とは?
STEAM教育とは、科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、芸術(Art)、数学(Mathematics)の5つの分野を横断的に学ぶ教育法のことです。
スティームと読みます。
今までの教育は、知識をインプットする学び方が主流でした。
知識をインプットするために、答えが決まっている課題に何度も取り組んだことでしょう。
STEAM教育では、答えが決まっている課題に取り組むわけではありません。
『課題の解決に向けて思考する ⇒ 実践 ⇒ 新たな疑問・興味・改善を発見、思考する ⇒実践 ⇒ 新たな・・・』のサイクルを繰り返すことで学んでいきます。
STEAM教育の「Art」はリベラルアーツと訳されることがあり、いわゆる「美術」とは異なるものです。
感受性を高めデザインとして自分の考えを表現する力、明確な答えがない問題を解決していく力を表します。
単語で表すなら、創造性といった言葉が近いですね。
幼児との遊びで取り入れたいSTEAM教育
おうちでこどもから「これなに?/どうなるの?」と聞かれたら、答えを知っていても教えるのは少し待ってください。
・図鑑などで一緒に答えを探す
・紙やブロックなどで再現してみる
・どうなるか実際にやってみる
などのプロセスを踏むだけでも、こどもの”考える力の練習”になります。
こどもの興味は消費期限がとても早いので、こどもが疑問を持った時にすぐに対応してあげることが第一優先です。
出かけ先ですぐに図鑑が見れなかったり工作できない時は、親が教えてしまったり、スマホで調べて教えてあげるのも有りです。
こどもが何かを観察するだけで終わってしまっているときには、その先の疑問を促す声掛けをしてあげるといいですね。
お家での場面別に声がけ例とその後の活動例を紹介します。
こどもが集中して観察しているときは思う存分観察させてあげてください。
集中が切れたタイミングで声掛けできるとベストです!
あくまでも『気づきのきっかけを与えるための声がけ』であり、命令にならない様注意しましょう。
声がけとその後の活動例
お風呂や外での水遊び中
- 水はどこからどこに流れているのかな?
- 葉っぱは流れているけど、石は沈んでいるね。他のものはどうかな?
- 船は金属でできているのに水に浮くんだよ。不思議だね。
- お風呂のお湯は止まっているけど、シャワーのお湯は排水口に流れていくね。なんで流れるのかな?
- シャワーって、水の入り口(ホース部分)はひとつなのに、出口はたくさんあるね。おもしろいね。
- 入浴剤の成分って何かな?作れるかな?
⇕
- 図鑑で調べる。
上下水道、水処理場、水の循環(雨が降って海に流れて雲になって…)、ダムなど - 家にあるものを水に入れて様子を観察する。
紙、木、段ボール、金属、野菜(じゃがいも、なす、すいか…)など - 身近なもので船を作ってみる。
そもそも船はどういう構造になっている?同じ形の船を違う材質で作ったらどうなる? - 穴を掘っていい庭があるなら、穴掘りしたり水を入れたりして観察する。
水は流れる?貯まっていく?しみこんでいく? - 水のコースを作って、自分たちで作った船でレースをする。
- 水の流れを利用した装置を作る。
水車の様な仕組みのおもちゃの観覧車、昔ながらの水鉄砲など - おもちゃのシャワーを作る。
ペットボトルやバケツのそこに穴をあける。⇒穴の数や穴の大きさで変わるかな?中に入れる水の量を変えると何か変わるかな? - バスボムを作ってみる。
ごはん中
- 野菜は季節によってできる種類がちがうんだよ。でも、きゅうりとかは1年中食べられるね。
- 魚には、川で育つものと海で育つものがあるよ。
- 日本では○○を食べることが多いけど、海外では△△を食べることが多いよ。
- ごはんは食べた後どうなると思う?
⇕
- 図鑑で調べる。
野菜⇒実ができる場所の違い、生育温度の違い、ハウス栽培など
魚⇒海と川の違い、海に生きる動物(クジラ等)のことなど
流通⇒食べ物ができて(農家、畜産、加工業)お店に並ぶまでのことなど
体の仕組み⇒ご飯の栄養の消化・吸収についてなど
季節の違いについて
海外の食事について - 海外のご飯を一緒に作る。
- 献立を考えて作る。
- 畑やプランターで野菜を育てる。
はつか大根など簡単で収穫までが早い野菜や、こどもが好きな野菜がおすすめ。
観察日記をつけるのも◎ - 本格的なお店屋さんごっこをする。
育てた野菜に値段を付けて家族に買ってもらうなど - 海や川、釣り堀で魚釣りをする。
食べるエサは違う?どうやったらたくさん釣れる? - 家で魚を飼って観察してみる。
遊んでいるとき
- おもちゃがいっぱい散らかって片付けるの大変そう。おもちゃを運ぶトラックがあったらおもしろそうだね。
- この車のおもちゃはなんでタイヤがまわるんだろうね。
- このおもちゃ(車、電車)はいまどういうところを走っているのかな?
- みて!花がある/虫・鳥がいるよ。
- 前はアリの巣がたくさんあったのに今はないね。(ほかの虫や花などでも)
⇕
- 図鑑で調べる。
電池、おもちゃの構造、昔のおもちゃ、自然のこと、虫の成長など - 昔のおもちゃを作ってみる。
竹とんぼ、水鉄砲など - おもちゃをしまうのに使えるトラックを作る。
どういう形が運びやすいかな?どういう素材ならこわれないかな? - 車などのおもちゃを走らせる街を作る。
道路や線路を書いてみたり、紙やブロックでお店屋さんなどの建物を作るなど - 電池やモータを使った工作に挑戦してみる。
- 花や虫を育てて観察する。
- 鳥のエサ台を庭に設置する。
どういうエサ台なら鳥が来るかな?どういうエサを食べるかな?
絵本を読んだとき
- 絵本のまねして、○○してみよう。
- このお話し、○○ちゃんならどういう絵にする?
- この後どうなるのかな?
- この子は今なんでこう言ったのかな?
- こっちの子も何か言いたそうだね。なんていうと思う?
⇕
- 「しろくまちゃんのホットケーキ」「ぐりとぐら」の料理を作ってみる。
- 「うさぎのワンピース」の切り絵(ワンピース部分を切り抜く)を持ってお散歩し、ワンピースを花や空にかざす。
- 「そらまめくんのベッド」に出てくる豆を育てたり食べたりする。
- 図鑑にかいてある工作や虫の育て方を実践してみる。
- 「じゃあじゃびりびり」のように、ひとつの絵と自分で考えたオノマトペで絵本を作る。
- 絵本のお話しを元に自分で絵をかいてみる。
- 絵本の続きのお話しを考える。
- 絵本に出てくる登場人物のプロフィールを自分で考えて作ってみる。
どんな家族がいるかな?好き・嫌いな食べ物は何かな?どういう性格かな?
声掛け時・活動時の注意
- こどもが何かに集中しているときは声をかけない!
- 声がけは、あくまでも「気づきのきっかけを与えるだけ」
その後の活動にうまくつながらなかったとしてもよし。 - 自発的にやりたいと考え実行することが大事!
○○しよう、○○しなさいはNG。 - 手出し、口出し無用!
失敗して考えることこそこどもの成長に大切なこと。
子どもの好きなようにやらせましょう。
※図鑑の使い方や工具の使い方は適宜教えてあげたりサポートしてあげてください。
余裕があれば、こどもの活動とは別で親御さんも作品を作ったり調べたことをまとめたりするのもいいですね。こどもと発表しあうのも楽しそうです。
子どもへの声掛けがうまくいかないときは、STEAM教育を売りにしたキットを利用するのも一つの手です!
子どもって親の声掛けには興味を示さないのに、”何か面白そうなものが入っている箱”は進んで開けてくれるときありますよね!
STEAM教育キット
Groovy Lab in a Box
Groovy Lab in a Boxは、STEM教育最先端の米国で大人気の教材です。
科学者と同じメソッドを疑似体験しながら 科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、 数学(Mathematics) を楽しく学ぶことができます。
使い方は動画でマイク博士がナビゲートしてくれるので、こどもでも一人で取り組むことができますよ。
動画は2か国語対応なので、英語を同時に学ぶことも!
4~7歳向けのジュニアステミストシリーズと8~12歳向けのステミストシリーズがあります。
ワンダーボックス(WONDERBOX)
WonderBoxは、アプリとキットでSTEAM教育を実践できる4歳~10歳向けの教材です。
毎月自宅に届くキット(ワークブックやパズルなど)と専用アプリを組み合わせて学ぶ、 STEAM教育領域の新しい形の教材です。
子どもの意欲を引き出し、感性と思考力を育てることを目的に作られています。
約10種類の教材で構成されていて、プログラミング、アート、パズルなど、 多様なテーマから自由に学ぶことができますよ。
教材の多くが、最終的には正解のない自由な創作に行き着くように設計されています。
一部のアプリ教材を無料でお試しできます。
幼児の非認知能力向上に興味がある方には、おもちゃレンタルサービスもおすすめです。
Lineで相談でき、こどもの発達に合わせたおもちゃを選定してもらえますよ。